第11回アジア歯科審美学会(AAAD)参加レポート 栗原 仁 | インプラント治療の会「さきがけ」

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第11回アジア歯科審美学会(AAAD)参加レポート 栗原 仁

5月(14-17日)に第11回アジア国際歯科審美学会(AAAD)クアラルンプール(マレーシア)で日本の歯科審美学会の代表の一人として参加、発表してきました。
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この学会では、Dr. Galip Gurel, Dr. Mauro Fradeani, Dr. Didier Dietschi といった欧米の著名な演者がキーノートスピーカーとして講演されました。
今回、私は初めて海外の発表です。
同じ「さきがけ」メンバーの木林 博之先生(京都府)とともに発表する機会を頂きました。

写真左より
筆者・Yeo Kian Boon先生(マレーシア歯科審美学会会長)・中村隆志先生(大阪大学歯学部)・木林博之先生
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日本人の参加者数は約30人で、韓国、中国、マレーシアなど、今までの発展途上国だったアジア諸国の審美歯科治療への普及を実感しました。学会の内容は、審美歯科領域の基礎から実践的な内容まで幅広く講演が行われました。

その中でDr. Galip Gurel, Dr Mauro Fradeani, Dr. Didier Dietsch達の症例や講演は,歯科医師とエンターティナーの両立そのものでした。審美歯科の領域は、歯肉より歯冠部に限局された講演が多く、私大きな診療ポリシーである長期的な予後とは、相反する事も多く私自身には全く新しい分野にも感じました。しかし、この分野の症例の美しさと、私が常に患者さんに問いかけている長期的な予後を両立する為の勉強は大切な事だと思います。


3日間、開催される学会の初日は、講演終了後、次の日に私達の発表がある為、講演を聞いたのち、ホテルで最後のスライドの確認、発音の確認を行いました。英語のプレゼンは、文章の訂正を行うともう一度発音の確認、語源の確認など日本語のプレゼンとは違う問題に四苦八苦しました。

学会2日目の午前中は、我々の発表でした。まず、木林先生が前歯部インプラント治療にも関連する、天然歯前歯部審美歯科治療における、修復物の形態と歯周組織との関係について発表されました。

続いて、いよいよ私の発表です。
発表は、15分、質疑応答が5分という決まりです。大抵のDrには質疑応答がなく、私自身の発表も15分で終わりと思っていたなか質問が相次ぎ、5分間の質疑応答は終了しました。この日の為にと英会話をはじめて5年近く、緊張しながらも英語の受け答えができたことに満足はしています。しかし、もっと詳しくもっと色々な情報を英語で伝えることができればと思いました。

私の発表の内容は、前歯部のインプラントや骨の再建、歯冠乳頭の再建など結合組織の不足や骨の不足をグループに分けその中でオペの種類を4つに分類することによってリスク回避するという内容です。

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この写真のように結合組織と骨の不足時は、この症例のように治します。結果、審美的にも永続的にも満足できる治療を行うことができます。

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我々「さきがけ」メンバーの発表は無事に終わり、半年間かけて行ってきたスライド作りは終了しました。
日本人のレベルの高さや私達「さきがけ」のレベルの高さに少し安心しました。

3日目には、この症例を見て少し疑問に思いました。

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それはすり減って短くなった上下の全ての歯に対して、セラミックスではなく、耐摩耗性に劣ると考えられているハイブリッドコンポジットレジンで修復するというものでした。

このような治療方法は、審美的な治療を追求された部位では当然かもしれませんが治療の永続性という観点からは、遠い治療方法だと思われます。しかし、このような治療方法を要望されている方患者様も多いと思います。そのような時のために色々な治療ができるように学ばなければならないと感じました。

最後に自分が普段から行っている治療や診断に確信できた事、その中で更なる飛躍の為にこれからの課題がみつかり大きな目標を持ち帰ることができました。また、日本の歯科治療の発展の為にこれからも頑張っていきたいと思います。 

医療法人 仁樹会 秩父臨床デンタルクリニック・CTインプラントセンター

マックデンタルオフィス所沢理事長   栗原 仁

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