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インプラントの手術後、腫れますか?

インプラント手術の後、ほとんど腫れの出ない場合も専門医の場合には多くあります。しかし、腫れの出る場合もあります。

インプラント治療において、手術の難易度によっても術者によっても腫れの大きさには差が出ます。インプラントに関する手術はほぼすべて、基本的に同じ手術 をするときを比較しますと、術式に精通した専門医の場合腫れは非常に少なくて済みます。インプラント手術の時、最も効果的な術式自体の選択法、麻酔のかけ 方、切開のテクニック、歯ぐきの扱い方、骨に対するアプローチのやり方、薬剤等の選択法、縫合(傷の閉じ方)の方法、投薬のし方等により術後の腫れには大 きな差が出てきます。

インプラント手術をして腫れる可能性は、次の二つが考えられます。

一つは、細菌の感染による腫れです。

専門医の場合、手術中の感染に関しては心配はありません。専門医によるインプラント手術は、すべて滅菌した器具を使い、清潔な場所(手術室)で行います。 お口の中もスケーリング等をして、できるだけ、きれいな状態にしてから行います。手術後の縫合(傷口をぬうこと)も感染しないようにきちんとした縫合がお こなわれます。そのために、インプラント手術をしたために、細菌に感染して、腫れることは、ほとんどありません。滅菌していない器具や不潔な場所、縫合が 不完全な場合は、感染の危険性が高くなります。

手術後の感染のリスクのほうがかなり高いと思って下さい。

あるレベル以上の専門医による治療ではほとんど心配はありませんが、縫合のテクニック等が低い場合は傷口から細菌が多く感染して腫れが強く出るケースがよくあります。

二つ目は、出血による腫れです。
これも専門医では非常に少ないですが、切開する範囲が大きい手術の場合はそれだけ出血は多く出ますので、やや腫れは大きくなる場合があります。

一般的に、インプラント手術は、歯ぐきを開いておこないます。インプラント体を埋め込んだ後に、切った歯ぐきを閉じなければなりません。そのまま、閉じる と、血液が、中にたまり、圧力がかかります。圧力がかかると、治りが悪くなるばかりではなくて、傷口が開いたりします。これは、開いた歯ぐきに骨膜という 伸縮性がほとんどない硬い繊維の膜が付いているからです。そのために歯ぐきを閉じるときにそのまま閉じないで、開いた歯ぐきについている骨膜を切ります。 骨膜を切ることによって歯ぐきは引っ張ると伸びる状態になり、圧力がかからないようになります。出血が多い場合は、歯ぐきが腫れるときもありますが、細菌 に感染しているわけではありませんので、腫れても心配ありません。専門医で手術を受ける場合は、きちんとした止血、および、縫合を行いますので、腫れは、 ほとんどない状態かあっても少しの場合が多いです。不十分な止血や縫合の場合は、腫れもひどく、場合によっては、感染して、インプラント体が骨にくっつか ない場合もあります。

また、骨を作る手術(GBR)を一緒にした場合は、増えた骨になる部分の分だけ歯ぐきが大きくなりますので、見掛け上、腫れが大きく感じられます。この 場合も痛みは、腫れほどひどくはありませんので、心配はありません。ただし、このような症例の場合には技術の差が腫れぐらいに大きく出ます。

現在は、歯ぐきを開かないで手術ができる場合もあります。この場合は、腫れはほとんどありませんが、すべての手術に対応できるわけではありませんので、手術前に相談してください。

まとめますと、専門医の場合、腫れは通常9割のケースでは出ません。専門医であってもGBR、サイナスリフトに関しては2〜4割のケースには腫れが出ます。一般医の先生の場合、かなり高い確率で腫れが出ると考えられます。

石川 禎一

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