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インプラントの成功率は?(研究論文より)

数々の長期予後の研究論文から、インプラント治療を長い期間において成功に保つには以下の論文があります。

インプラント治療の長期予後は、患者、インプラントコンポーネント、
および治療にあたる臨床家の力量によって決まる。

(インプラント治療が終わって長い期間良い状態が保てるかどうかは、患者さんの歯みがき、インプラント体やアバットメント、かぶせ物のクオリティーおよび治療、処置とメインテナンスをする医者の力量によって決まる。)
(Albrektsson T, Branemark PI, Hansson HA, Lindstom J. Osseointegrated titanium implants. Requirements for ensuring a long-lasting,direct bone-to-implant anchorage in man. Acta Orthhop Scand 1981;55:155-170. )となっています。

上記の内容をまとめますと、インプラント治療は、全身的、局所的に適した患者さんに、数あるインプラントの種類の中から、適切なインプラントシステムを用い、熟練した歯科医師によって治療が行われれば、長い期間安定して使うことのできる安全な治療方法であることが証明されています。

また研究者らによる論文から成功率をひもといてみると
フィクスチャー712本による293個のインプラント補綴物5年間の安定率は98.7%
(Torsten Jemt,DDS,PhD INT J Oral Maxillofac Implants 1989;4:211-217)

上顎(上あご)において621本のフィクスチャーによる
250個のインプラント補綴物の2~8年の安定率は99%

下顎において506本のフィクスチャーによる
247個のインプラント補綴物の2~8年の安定率は97%

今から10年以上前に世界では高い成功率が報告されています。
高い成功率の報告と同時に以下のような統計も発表されています。

未熟な外科医によって埋入されたインプラントの失敗は、経験豊富な外科医によって埋入されたものの2倍ほどであり、その差は統計的に有意であった。
(ambert PM,Morris HF,Ochi S.Positive effect of surgical experience with implants on second-stage implant survival.J Oral Maxillofac Surg 1997;55(Suppl 5):12-18)

ただし、喫煙をしている人はタバコに含まれるニコチンの影響によって毛細血管が収縮し、血液の流れが悪くなります。血流が悪くなると歯周病にもなりやすくなり、インプラントの成功率も下がります。文献により差はありますが、喫煙者のインプラント成功率は非喫煙者よりも約10%低くなるといわれております。そのため、インプラント治療を行おうとする場合には、可能な限り禁煙・減煙をして頂くということが原則になっています。

崔 鐘宇

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